梅雨だから仕方ないけど、よく降るなあ。腰痛持ちには辛い季節だ。
ソファに寝転がってジイッとしてりゃいいんだが、例によって小便が近い。
一体私は1日に何度トイレに行くんだろう?
ともかく腰痛は嫌なもんだ。経験した人にはわかるよね。
それから、三沢の葬式は19日にやったんだね。全く知らなかった。
テレビで見て初めて知った。人は誰でも死を迎える。時は後戻りできない。
前にも書いたが、私にとって三沢の思い出となると全日本プロレス時代の
ハツラツとした超世代人気の頃となる。
まだ細くばね人形のようにリング狭しと動き回る20代から30代前半の頃の三沢光晴だ。
私自身を考えても元気だったし我ながらよく身体も動いた。
スタミナもあり長時間の試合もたいして苦にならなかった。
馬場さんが晩年リング上でストレッチをやりながら
「硬くなったなあ。若い頃は俺は身体が軟らかくて有名だったんだぜ。
年とると、こうなるんだなあ」
としみじみ言いながら懸命にストレッチをやっていた事を思い出す。
時の流れは止められない。あの頃は良かったと思い返すことは簡単だし、
あまりにセンチ過ぎて酒も旨くない。若かった頃の自分は確かに眩しかった。
だが私は今が自分にとって一番いい時だと思っている。強がりではない。
身体は硬くなり、目と歯と下半身が衰え腰痛持ちとなっても、
こうやって55歳まで私は生きている。むろんこれからも…。
預貯金がなく独り身の55歳でも酒を愛して生きている。
いつだったか、どこか地方の田舎での試合前に体育館外で馬場さんがポツリと言った。
「いいなあ。こういう景色を見ると人生ていいもんだなあと思う」
それは、夕方時の広々とした田園地帯に遠目に横切る田舎道を、
少々腰が曲がった老婆の手を引いて歩く若い男。親子かそれとも孫か?
馬場さんは絵心をそそられたか、右手で絵を描いてる風に動かし言った。
今でもその顔を覚えている。